バルパライソのアセンソール


 港町に代表される険しい地形の都市に低地と高台の急斜面を移動する乗り物があるとうれしくなるものです。ポルトガルのリスボンのようにケーブルカーやエレベータが重要な観光資源になっている例がありますが、ここバルパライソも大したもの。街のあちこちに小さなケーブルカーとエレベータ「アセンソール(Ascensor)」が設けられ生活の足や観光資源に活躍しています。規模を見ると東西3km程度のトロリーバス沿線に15ヶ所もあり、19世紀末から使われている歴史あるものが多いとのことですからびっくりです。ここではそのうち4つを紹介します。


1.Artilleriaのアセンソール

 まずはトロリーバス西端の折返所Aduana広場から出ているArtilleriaのアセンソールから話をはじめます。料金を払って年代ものの料金所を通るとただのハコに土台をくっつけたという感じの武骨なケーブルカーが待っています。外見も内装も実にあっけらかんとしたものですがなかなか味があるもの。物置が走っているようにも見えますけれど…。上の駅を出ると港の眺望がよく、観光客を当て込んだレストランや土産屋が多く目に付きました。


2.San Agustinのアセンソール

 続いてArtilleriaのアセンソールの南に位置するSan Agustinのアセンソールを。ここのハコは窓がちょっとオシャレ。料金所はこちらも渋いものです。(なお料金は距離や高低差に連動しているのかアセンソールごとに少しずつ違う金額でした。)並行して階段があるのでおカネがもったいなければアセンソールのすぐ脇を歩けます。港町にはネコが似合うものですが、ここのみならずアセンソールの近くではよくネコを見かけました。

 登った先は特に観光スポットという感じでもなく住宅らしき建物ばかりでした。


3.Concepcionのアセンソール

 今度は中心街の路地裏からでているConcepcionのアセンソールの様子を。トロリーバスの通りから横丁に入ると入り口です。

 ややせせこましいところをこっそり上り下りしている様子がいい味出しています。となればハコは小さくなるのでちょっと窮屈。見た限りどの路線も上の駅にある機械室に1人詰めていて、下の駅には料金所があり1人詰めているという人員配置でした。(下で取り上げているPolancoのエレベータ型アセンソールはエレベータ内に1人配置)

 上の駅を出ると周りにはやはり土産屋などが出ています。

 ところで私はこの駅近くに宿を取ったのですが、下の街で夕食を食べて遅く帰ってくるとアセンソールは夜が早いのでもう動いていませんでした。よって満腹の腹をかかえひいひい暗い坂道を登るはめに。煙と何とかは、なんていいますが、宿は寝るだけという場合高いところを選ぶと失敗します。


4.Polancoのアセンソール

 上3つはケーブルカータイプだったので最後はPolancoのエレベータタイプアセンソールを紹介して終わりにします。

 このアセンソールは街の東、トロリーバスの通るArgentina通りとColon通りがぶつかる辺りに位置しています。丘のどてっぱらを掘り進んだ水平のトンネルの先にエレベータの縦坑が掘られ、その上にエレベータ塔が乗っかるという面白い構造です。

 まずはキレイなお花にネコが走り回るステキな入口から。

 入口で料金を払って水平のトンネルを延々歩くとエレベータ乗り場に出ます。なんだかステキな入口が急に悪者のアジトになったという感じ。ごく小さな箱のエレベータには係員のおじさんが1人乗務していました。

 上がってエレベータを降りるとちょっとした展望台になっています。展望台から延びる長い通路が出入口でここを歩いて丘にとりつくという寸法。

 下りは歩いてみました。降りる道は水路と階段が複雑に絡みなかなか趣があります。


 以上バルパライソのアセンソールを4つ紹介しました。なお訪問時いくつか運休している路線もあったので索道マニアで完乗派の方はご注意ください。


景色は乗った後に(遠距離館)チリもくじ>このページ

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