ポストバス


 オーストリア全土にローカルバス路線網を持つ「ポストバス(ポストブス・Postbus)」はその名の通り郵便と旅客を一緒に運んでいた時代から続く長い歴史を持ちますが、現在は郵便からは離れオーストリア鉄道(OeBB)傘下にあります。この項ではそのポストバスの一路線に乗った時の様子を紹介します。


★グムンデン中央バス停

 今回乗るバスはリンツの南西部にあるグムンデン(Gmunden)からフェクラブルック(Voecklabruck)までの531系統です。画像はグムンデンの街中にあるGmunden Bbf/Habertstrasseというバス停。「Hbf」はドイツ語で鉄道の中央駅とか主要駅という意味ですから「Bbf」が付くこのバス停はグムンデン中央バス停というところでしょうか。と言っても広い駐車場や建物はなく一本道に屋根とベンチがあるだけですが、数台のバス停が停まれそうな長さがあります。

 運賃は前乗り先払いでレシート状の切符を渡されます。日曜の朝だからか乗客は私以外最大で2人という少なさですが、何度か入れ替わっては前の席に陣取る乗客と運転士さんはおしゃべりが弾んでいました。


 最前列の「マニア席」を無事確保。走り出すとまずはグムンデンの裏町を抜けます。決して広くはないのですが一方通行なので狭隘路線とまでは言えない程度。市街地を出ると路面電車の軌道に少々並行し、OeBBグムンデン駅近くの踏切をわたると田舎の風景が続きます。


 途中のルートは複数車線のある立派な国道145号線から時折細い旧道らしき道に入っては小さな集落の市街地を抜けまた国道に戻る、というパターンを繰り返すというもの。ひたすら新道を行くような路線でなくてよかった。あちこち寄りながら走る路線は楽しいものです。


★通行止め

 のんびりした道を走っていくと交差点で突然警官に止められたので運転士さんも乗客も一体何だろう?とびっくり。しばらく待っていると自転車の集団が前を横切っていきました。(画像左から2枚目)運悪く自転車レースにぶち当たったわけですが私はこのバスから次に乗り換える列車までの乗り継ぎ時間が10分しかなかったので先行きが不安になってきました。

 マンガのように不幸なときは重なるもので、このあと国道から旧道の細い道に入っていくと今度は突如通行止めのコーンが行く手をふさぎます。何やら集落で行事でもあるよう。運転士さんはありゃりゃという顔をしますが狭い旧市街では折り返す場所もありません。結局結構な距離をバックし国道に戻って急遽「新道経由」で先に進みました。親切な運転士さんは国道に戻るまで対向車が来るたびバスを止めこの先行き止まりである旨教えていましたが、感心する余裕があればこそ、先にきわどい乗り継ぎがあるこっちは気が気ではありません。それにしても路線バスが走る道だというのに運転士さんに情報が届かない通行止めがあるとはびっくりです。


★フェクラブルック駅前

 2回もアクシデントがありこれじゃもう乗り換えはダメかな…と思っていたら運転士さんの力走のおかげかフェクラブルック駅前に7分遅れで到着し、新しめの駅舎に駆け込んでどうやら予定の列車に間に合いました。

 アクシデントはありましたがこれはあくまで突発的なもので、停留所・冊子型時刻表・インターネット上と時刻表がよく整備され行先表示も出ているポストバスは旅行者でも乗りやすいと思います。


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