釣り掛け近郊形電車City Rail更新車


 こちらで見たベルギーの実直顔釣り掛け電車にはかなり念入りに更新されたものがあります。画像のようにベルギー鉄道の「B」マークを大きく使い、曇りガラスが入っていた機器室は塞がれ更新前とはかなり違った印象です。側面も客室の窓がだいぶあっさりした雰囲気になっています。


 客室内も重厚な雰囲気から明るく開放的な雰囲気へとすっかり様子が変わり新車のようです。(左が2等・右が1等。)


 車端部はロングシート化されていました。椅子は一席ずつ分かれたなかなか立派なものです。キレイに更新された車両は検札にドア扱いにと歩き回る車掌さんのシャレた制服とよく合っているように思いました。(運転士さんは私服)


 運転台機器の基本的な配置は非更新車と変わらないもののキレイになっています。私がかぶりついたときは140km/h対応車ながら見られたのは120km/h台まで、ではあるものの気持ちのよい走りでバラエティに富む対向列車とすれ違っていくのは楽しいものでした。ちなみに運転士さんによると曇りガラスを塞いだ機器室を指差し「これクローゼット?トイレ?」などと聞く人がいたそうです。日本にはかつて実際に先頭にトイレがある電車があった(参急→近鉄2200等)、とはちゃんと説明できる自信がなくて言いませんでしたが。(もちろんホンモノを見たことはありませんし。)そんなことを考えていたらこのような先頭に喫茶準備コーナーがある気動車があったことを思い出しました。先頭部も色々ですね。

 こうした釣り掛け近郊形電車の更新はポーランドラトビアなどにもスゴイものがありまた頼もしいのですが、原型の顔をあまりいじらずに活かしつつ雰囲気を変えているこのベルギーの例が外見のデザインとしては最も気に入りました。


(2013年訪問)


景色は乗った後に(表紙)ベルギーもくじ>このページ

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