リエージュのバス専用道


 ベルギーの主要都市を人口順に並べていくとブリュッセル、アントワープ、ヘント、シャルルロワと4番目までトラムがある街が並び、5番目のリエージュ(Liege)にはトラムがありません。かつてはリエージュにもトラム(市内は路面電車・郊外は非電化トラムも)があったのですが、1967年に廃止されてしまいました。現在は市内にある交通博物館(下の画像)で静態保存の路面電車やディーゼルトラムを見ることができます。

(■リエージュの交通博物館公式サイト)


 トラムがない現在、リエージュ市内交通の主役はバスです。このバス路線のうちリエージュの中心駅リエージュ・ギユマン駅(Liege Guillemins)と街の中心Saint Lambert広場を結ぶ区間に面白さが感じられたので以下追ってみます。

 まずはリエージュ・ギユマン駅(左)から。再開発中の駅前を出ると、まずはごくありふれた雰囲気の道を北東に進んでいきます。


 その後Avroy公園という南北に細長い公園に沿うバス専用道を走るようになります。ここは昔トラムが通っていた軌道の跡地で、並木が一般車用の道路とバス専用道を区切り落ち着いた雰囲気です。


 公園を過ぎてもバス専用道は続き、街中を貫いたあとやがて地下にもぐっていきます。


 地下道を出たところがSaint Lambert広場です。広い石畳に停留所が並び、美しく広々とした眺めはバスと歩行者だけのもの。街の中心部によくこのような場所を設けたものだとひたすら感心するばかりです。片隅には「遊び乗り」用の連結遊覧バスも停まっていました。

 以上見てきた駅と街の中心を結ぶ区間は約3kmあり、駅付近の併用軌道ならぬ併用道路(?)が約600m、残りがバス専用道という内訳です。近年増えてきた大規模なBRTなどと違いそう派手ではないものの落ち着いた街にふさわしい存在感がありました。

 ちなみにリエージュでは幸いなことにバスの乗客が増えていてトラムを復活させる計画が具体化しているそうです。そうなると過去のトラムの廃止が惜しまれるところですが、してみるとリエージュに限らずヨーロッパでLRTが復活している流れは裏を返せば「早まった」「二度手間になった」という場所が多いということなのかもとちょっと思いました。先を読むというのはなかなか難しいことだと改めて考えさせられます。


景色は乗った後に(遠距離館)ベルギーもくじ>このページ

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