ポーランド国境近くの狭軌路線


 チェコには定期旅客列車が走る狭軌路線が複数あります。そのうちポーランド国境にほど近いOsoblahaに行く路線に乗ってみました。


 件の狭軌路線はチェコのKrnovから国境を越えたポーランドのGlucholazyに向かう標準軌の列車(に乗った話はこちら)が停まるTremesna ve Slezskuという駅から出ています。駅舎を挟んで標準軌のホームと狭軌(軌間760mm)のホームが並び奥には車庫がありました。この路線には動態保存されている蒸気機関車がありそれが牽くとおぼしき緑色の客車も見えます。


 左の画像は駅を出たところからOsobolaha・Glucholazy方を見たもの、右はそこから駅側を振り返ったものです。標準軌の国際路線と言っても単線非電化のローカル線からさらに分岐している狭軌路線となるとそれこそか細く見えます。


 乗ったOsobolaha行はディーゼル機関車1両と客車1両というささやかな編成でした。なんだか日本でJRから地方私鉄に乗り換えるような感覚になりますがこの狭軌路線はチェコ鉄道で運賃は標準軌路線と通しですからちょっとトクしたような気がするところです。機関車は1958年製、客車は1966年製とどちらもかなりのベテランですが大変キレイに整備されていて古さを感じませんでした。


 小さい客車1両で足りる程度の乗り具合で発車すると小駅ばかりを結んでのんびりと走って行きます。


 穏やかな車窓でこれと言って山場というような盛り上がりはないのですが林の中では鹿が見られたり麦畑が広がったりと緑が美しく気持ちよく時間が過ぎました。


 Tremesna ve SlezskuからOsobolahaまでは約20km、所要時間45分ほどで到着します。ここまでの乗客は私1人でした。降りるとすぐに機回しが行なわれます。


 Osobolaha駅は町の中心から1kmくらい離れたところにあり駅の周りは店などのない静かなところです。駅の裏へと歩いて行くとすぐにポーランドなのですが特に柵などがあるわけでなく両国側とも畑や牧草地で一見国境があるようには見えません。茂みの中に国境を示す地味な標柱が立っていたのを見るとようやく納得できるという具合です。両国ともシェンゲン圏で出入国は自由ですからそんなに頑張って国境を主張しなくてもいいのかもしれません。

 余談ながらOsoblahaのドイツ語地名はHotzenplotzというのでひょっとしたら、と思ったら児童文学の『大どろぼうホッツェンプロッツ』はこの地名からとられているのだそうです。子供の頃読んだ本がナローゲージの沿線と関係があったとはびっくりしました。


 というわけで今回は末端のOsoblahaでしか降りなかったのですが沿線は雰囲気がよかったのでどこかで途中下車してみるのもよさそうです。浮世離れしたような可愛らしいナローゲージを見ているとなんだかホッとさせられました。


景色は乗った後に(遠距離館)チェコもくじ>このページ

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