ドレスデンの路面電車祭り(前編)


 ドイツのドレスデンで路面電車博物館25周年の祭りがあり動態保存車両に乗れるというので行ってみることにしました。


 祭りの見物はまずドレスデンの旧市街を通るWilsdruffer通りという電車通りに行くことから始まります。普段ここを通る系統を運休にして保存車両が集まるというのでいったいどんなことになるのだろうとわくわくしながら線路の脇に立ちました。運休時間になる前の最後の電車(左の画像)が走り去ってしばらくするとまず保存車両の最古参1902年製の309号がやって来て楽しい時間が始まります。


 続いては1913年製で1966年に更新されたという734号、細面というか馬面というかとにかく先細りのユーモラスな顔をした1931年製のボギー車1716号です。以降ドレスデンの路面電車の歴史順に車両が次々と姿を現します。


 1716号を二軸に縮めたスタイルの1820号は1938年製でここまでが第二次大戦前の車両、1956年製の1538号から東ドイツ時代の車両です。


 1959年製の1587号、1960年製の1512号とゴータ製の二軸単車が続きます。


 東ドイツ製の電車は1962年製のボギー車1374号まででこの後はがらりと雰囲気が変わり、チェコスロバキア製の丸顔二つ目タトラの狭幅版T4のプロトタイプ1967年製の2000号が姿を現しました。この後ドレスデンはタトラが主役の時代になります。


 丸いタトラに続き角ばった1985年製のタトラT6もやって来ました。


 さらに子供向けに絵が描かれたものやこの日特別運行される街中と路面電車博物館を結ぶ16系統の担当車とタトラが続きます。


 そして路面電車博物館25周年記念ラッピングをまとった現在の主役の連節車が2編成続いたら先に進まなくなり停まってしまいました。どうしたのかと前方を見たらこれまで来た車両が3つの停留所に挟まれた運休区間にずらりと並び扉を開けて停まっています。この後はここから路面電車博物館まで好きな車両に乗ることができるというのですから夢のような話です。わくわくしながら気になっていた電車に乗り込んで路面電車博物館に向かいました。(乗った話は後編です。)


 なお連節車のあとにまだタトラのイベント車両や事業車が続いていたのですがWilsdruffer通りでは先に出発する乗りたい車両に乗らねばならず最後まで見物していられません。それらの車両は乗り鉄の後に路面電車博物館近くで改めて見物しました。角ライト化され後方の客室がオープンカーになっている元ライプツィヒ市電の「Offener Leipziger」や除雪車をつけたものなどたくさん登場するのはさすがかつての主役という感じです。


ドレスデンの路面電車祭り(後編)に続きます。


景色は乗った後に(表紙)ドイツもくじ>このページ

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