ステンレス近郊電車Z5300


 フランスの現役鉄道車両で気に入っているのがステンレス近郊電車Z5300です。バッド社系のステンレスカーなのでフランスというよりアメリカンスタイルというべきなのかも知れませんが、丸みを帯びコルゲーションが映える姿で直流1500V用というところが京王3000系や南海6000系に通じ親しみをおぼえます。考えてみればZ5300の登場は1965年(スタイルの基になったZ5100という車両は1953年)、京王3000系・南海6000系が1962年登場と同時期の車両ですから似ていてもおかしくはないわけです。

 この手の華がない近郊電車というのはいつの間にか消えていくもので、Z5300と同時期に製造されよく似たスタイルのZ6100という交流用近郊電車は既に引退してしまいました。(ルーマニアに渡った車両は現役の模様)京王3000系も全廃されたなあ(これも地方では現役ですが)…などと考えていたらあまりギリギリにならないうちに乗っておきたい気分になりZ5300の走るパリ南郊に向かうことにしました。


 というわけでZ5300にご登場願います。パンタがいわゆるチョンマゲ状態の電車は日本にも増えましたが、見慣れないバッファーや運転台周りを目の前にすると日本の電車に似ていると思っていた感覚がやや薄れたりも。とは言え機能美を感じるシンプルなスタイルはやっぱりイイものだと思います。


 編成は1M3Tです。チョンマゲのM車は機器配置の都合か車端部の床がかなり高くなっているため中間部の低めの床との間に段差があります。

 扉は両開き3扉ですがちょっと変わった点が目に付きました。(M車・T車共)車端側の扉は両側の扉が一直線状に開閉するのに対し、中間の扉は角度がついていてV字状に開閉する構造です。


 客室はいかにも近郊電車といった風で、蛍光灯が一般的なカバーではなく間接照明状になっているのがオシャレです。

 上の画像までは座席の交換など更新工事を受けた青帯の車両のもの、下の画像はオレンジ帯の未更新車両です。


 今回Z5300に乗ったのはパリ近郊鉄道網トランジリアン(Transilien)R系統の一部Melun〜Montereau間です。セーヌ川東岸を川に沿ってにょろにょろと蛇行する路線ですが線形は思ったほど悪くなく、この車両の最高速度120km/hまで出していました。冷房がないので窓を開けてのどかな風景と釣り掛け音が楽しめ言うことなしです。


■トランジリアン公式サイト


景色は乗った後に(遠距離館)フランスもくじ>このページ

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