光州のシャトル列車


 2015年に湖南高速線が開業しソウル・首都圏〜光州・全羅道の移動時間が大幅に短縮されましたが、これにあわせ光州の高速鉄道のターミナルは光州松汀駅に一本化され光州駅には高速鉄道の列車が乗り入れなくなってしまいました。こうして不便になった光州駅を利用しやすくするため2016年から光州駅〜光州松汀駅を往復するムグンファ号のシャトル列車が運行されています。

 このシャトル列車に乗ってみようと光州松汀駅に行くとその時刻表が貼りだされていて、KTXの切符と一緒に光州松汀で10〜50分の接続時間内に発着するシャトル列車の切符を買うと運賃が割引になると書いてありました。光州松汀〜光州のみ単独で買う場合の片道運賃2600ウォンに対しこの乗継割引を使う場合は900ウォンとかなりの差があります。(SRTとの割引制度はありません。)

 今回は乗継割引が効かない単独の切符を買いシャトル列車が発着する3・4番線に降りるとRDC気動車の4両編成が発車を待っていました。パッと見る限りとりあえずお馴染みのムグンファ号で特に変わっている感じはありません。


 近づいてサボを見るとたいていのムグンファ号のサボが片矢印なのに対しこのシャトル列車のサボは両矢印なので折り返すとき裏返したり交換する必要がなくいかにも短距離を何度も往復する列車らしいと感心しました。また座席は回転リクライニングシートながら全てを進行方向に向けず集団見合い状にセットしているのも折り返しの手間を省くためでしょう。


 3・4番線の駅名標を見ると北側の隣駅が慶全線の西光州と光州線の極楽江の2段になっています。これから向かう光州駅は極楽江の次です。

 ウロウロ見物しているうちに発車時刻になって出発信号機に進行現示と慶全という字が出ました。光州松汀を出るとまず慶全線を走り北松汀分岐点で北松汀三角線と合流、さらに東松汀分岐点で慶全線と分かれて光州線に入りこのシャトル列車唯一の途中停車駅極楽江へと進みます。(極楽江駅を見物した時の話はこちら)電化はされているものの踏切もある地平の単線なので大都市光州のターミナルを結ぶ列車ながらちょっとひなびた雰囲気が感じられました。


 極楽江を出て正面に無等山が見えて来たらもう光州駅です。光州松汀から15分とあっという間ですが架線下の気動車に揺られてかぶりつく楽しいひとときでした。


(2018年訪問)


景色は乗った後に(表紙)韓国もくじ>このページ

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