コルカタの路面電車(後編)ブティックトラムと路面電車博物館


★ブティックトラム

 コルカタ地下鉄のEsplanade駅近くには路面電車が折り返すループ線があり両者の乗り換えに便利です。このループ線に行ってみたところなんだか変わった車両が停まっていました。覗いてみると窓のない車内は洋服売場になっています。となるとブティックトラムとでも言えばいいでしょうか。宣伝のために作られコルカタ市内を回っているのだそうです。


★路面電車博物館

 Esplanadeのループ線の中には小規模の路面電車博物館があります。建物があるわけではなくSmaranikaと呼ばれている1938年製の車両を整備したもので前方の車体はカフェ、後方の車体は路面電車の歴史展示室になっていました。また台車やレールも展示されています。


★25系統

 Esplanadeのループ線で折り返すのは5系統と25系統です。5系統は前編で見たのでここからは25系統を見て行きます。

 コルカタの路面電車は停留所がいまいちはっきりせずここのようなループ線でも乗るそぶりを見せないと通過されてしまうので小学生が走ってつかまえていました。私も同じくです。渋滞のせいなのかコルカタの路面電車はかなり間隔が空いているのでのんびり次でいいやなどと見逃すとかなりの待ちぼうけをくらったりします。

 5系統と25系統が分かれる交差点にはポイントマンの職員さんが詰めていてテコでポイントを切り替え紐を引っぱって架線を切り替えていました。待機用の詰所があるポイントとないポイントがありここは特に詰所はなく傘があるくらいなので悪天候のときは大変そうです。


 コルカタの街中は渋滞がひどくクルマは軌道に入りたい放題なのでなかなか先に進みません。Park Circusというところの交差点まで来ると軌道の上に柵が置かれ自動車が通れないようになっていましたがそのために車掌さんは降りて柵をどけ電車のお尻が柵の場所を越えたら元に戻すという作業をする必要がありました。柵の先には直進と右折に分かれるポイントがあり、直進側はその先でレールが切れていて廃車体が並ぶ車庫が残りなんとも寂しい様子です。25系統は南に右折してセンターポールの広々とした道を進んで行きます。


 しばらく南に進み道路から逸れて西側の車庫に突っ込んだところが25系統の末端Gariahatです。緑の多い車庫内にループ線があります。Esplanadeからここまで40分ほどかかりました。


★24/29系統

 Gariahatから南に歩いて行くと東西に走る24/29系統の電車通りにぶつかり、その電車通りを東に少し歩くと折り返しのループ線があるBallygungeです。ここは近郊電車のBallygunge駅に近いので乗り換えに使えます。

 裏道の路肩に沿ったループ線を走って来た電車に乗ってかぶりつくとコントローラがなんだかゴツくよく見ると富士電機製でした。ループ線を出ると広い道が続くばかりですが停留所の目印や安全地帯などはないただの道の途中なのでちょっと怖いものがあります。もっとも混雑する狭い道でクルマをかき分けて乗る方が危なそうですけれども。

 西に進んでKalighatから地下鉄の通りを南下し車窓に立派なモスク(Tipu Sultan Mosque)が見えたらほどなく終点のTollygungeです。


 Ballygungeから30分ほどで着いたTollygungeは緑が多く明るい公園のような気持ちのいい雰囲気の車庫で中に折り返しのループ線があります。すぐそばの地下鉄Mahanayak Uttam Kumar駅は地上駅です。


景色は乗った後に(表紙)インドもくじ>このページ

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