山上の遊覧鉄道


 インド南部、アーンドラ・プラデーシュ州の主要都市ヴィシャーカパトナム(Visakhapatnam)の郊外にカイラサギリ(Kailasagiri)という山上の公園があり遠くからもその字が見えます。ここに上がるロープウェイに乗るため海に近い公園の麓に着くとこれから遊びに行く人たちの楽しそうな雰囲気にこちらもウキウキしてきました。


 ロープウェイで上がると園内を取り囲むようにぐるりと一周している遊覧鉄道の線路が目に入ります。ロープウェイとこの遊覧鉄道が目的で来たというわけです。


 とりあえず駅に行き出札口で運賃を見ると冷房車は110ルピー、非冷房車は80ルピーと差があります。非冷房車の乗車券を買ってホームで待っているとやがてディーゼル機関車が客車を牽いてやって来ました。暑くない時間だけに冷房車に乗客の姿はなく非冷房車の席だけが埋まるとやがて発車します。


 海に近い山上を走るだけに海を見下ろせる箇所が何度もありました。途中見晴らしがよさそうなところに駅とホームがあったものの人影はなく減速もせずに通過します。日が沈みヴィシャーカパトナムの街と海岸の夜景の手前には裏からのKAILASAGIRIという字が見えこれが遠くから見えたあれかと納得しました。


 20分くらいで一周し出発した駅に着いて乗り鉄はおしまいです。降りて改めて見ると遊覧鉄道にしてはなかなかの存在感があります。


 編成は前から機関車、非冷房車2両、冷房車1両と続き最後尾は電源車でした。前からだと機関車と客車の塗色が揃い整った感じでしたが冷房車の屋根に室外機が立ててあって電源車もと後ろまで見ると意外に変化があります。結構乗った気になり満足してまたロープウェイで麓に降りました。


(おまけ)

 ヴィシャーカパトナムの砂浜になっている長い海岸線は観光名所になっています。また海岸近くには博物館もあり見物しに行ってみました。まず行ったのはヴィシャーカパトナムの歴史を主に展示しているヴィシャーカ博物館(Visakha Museum)です。ここの野外には小さな蒸機が展示されていました。屋内展示には第二次大戦中日本がヴィシャーカパトナムを攻撃した時の不発弾なんてものもあります。

 ヴィシャーカ博物館の近くには潜水艦の博物館(Kurusura Submarine Museum)もありこれはソ連製の潜水艦の中が見物できるというものです。


景色は乗った後に(表紙)インドもくじ>このページ

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