ジェノヴァ近郊の山越え緩行線


 ジェノヴァから北に向かおうと時刻表の地図を見ていると2つの路線が並べて書かれていることに気がつきました。Polcevera川沿いに登って行ってトリノやミラノに向かうトレニタリアの路線は、駅が少なく長大トンネルの連続で峠を越える高速線と、駅が多くトンネルの少ない緩行線が併走しています。ジェノヴァに入るときはトリノから高速線経由の列車だったので、ジェノヴァを出る時はこの面白そうな緩行線経由にしてみました。


 最初の画像はその緩行線列車の起点ジェノヴァのブリニョーレ(Brignole)駅。1番線の端に切り欠きホームが2線分あり、これから乗る電車は「切り欠き1番線」とでも訳せばいいのか「1 Binario Tronco」に停車中です。この手の切り欠きホーム、駅の乗り場案内では「1tr」のように略されることが多いようです。


 列車は4両編成の釣り掛け近郊電車Ale801型。車内はキレイに更新されています。紐で吊るす控えめな吊り広告はあまり目障りにならずかわいらしくシャレている気がしました。


 さて出発時は席がそこそこ埋まっていてしばらくは市街地を走り結構こまごまと駅に停車していきます。徐々に谷を登っていくと駅間が開き山深くなってどんどん乗客が降り、最終的には1両貸切状態になってしまいました。カーブは多いもののそうきつくないのでそれなりにスピードがのり、窓から入る谷間の風と釣り掛け音が実に心地よい乗り鉄です。

 高速線は画像左の山をトンネルで抜けていますが、緩行線は川を何度も渡りながら谷筋を上がって行きます。高速線・緩行線はそれぞれどちらも複線なので別線の複々線という感じでしょうか。


 左は小駅のホームにあった待合室。木製で一見日本のローカル線のようです。小湊鉄道あたりのホームにあったら違和感なさそう。

 右は高速線を行く貨物列車。このように近いところや川を挟んで見える箇所など両線の列車同士が見える箇所が少なからずあり、高速線の運行頻度も多いので高速線の併走・対向列車を見るチャンスは結構あります。


 1時間ちょっと山の鈍行を楽しんだら終着Arquata Scrivia駅に到着。何やらとぼけたカワイイ顔つきのこのAle801型は旅行中イタリア各地で運用につくところ、あるいは留置されている姿を見たものの、二階建てや低床、ミヌエットといった新しい車両が増えるにつれ数を減らしているようです。釣り掛けがうれしいこの電車、今後も末長く頑張って欲しいものです。(2009年訪問)


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