北ミラノ鉄道


 ミラノのカドルナ(Cadorna)駅をターミナルに北部に路線網を広げる北ミラノ鉄道(Ferrovie nord milano)は支線に複々線に櫛形のターミナル駅、地下線での都心乗り入れ、マルペンサ空港とミラノ市内を結ぶ空港輸送と何やら日本の大手私鉄のような趣があります。

 そんなところも面白いのですが、何よりうれしいのは今も結構な数の旧型電車が頑張っている点です。それを目当てにカドルナ駅に行くと幸いお目当ての旧型電車740形が停まっていました。電車が旧型なら行先はどこでもよく、駅に着いてすぐ発車するのがその旧型のコモ(Como)行きだったので自動的にコモに行くことが決まります。

 カマボコにひさしがついたユーモラスな顔がなかなかいい味出していますが運転室はやや狭く窮屈そうでした。右ノッチに左ブレーキながらシンプルな機器の配置はどことなく日本の私鉄っぽい感じがします。客室はシンプルな2+3列のボックスシートです。

 見たところ学生中心に席がほぼ埋まって発車しました。非冷房なので窓は開けっ放しです。緩行線の列車を追い抜き複々線を突っ走っていく釣り掛け音がたまりません。複々線のあと緑の中勾配を登って行く単線区間もまたよくコモまで1時間ほどの乗り鉄はあっという間でした。


 こちらは終点のコモ駅です。見た限りいろいろな車両が共通運用で入っているようで2階建ての車両も多く見られます。車内が広いからなのか旧型より2階建ての方が手入れが行き届いていない様子で窓の汚れや落書きが目立ちました。


★おまけ コモのケーブルカー

 コモ駅から湖畔を10分くらい歩くとケーブルカーがあります。下はトンネルで始まりかなりの急勾配なので迫力満点でした。上まで乗ると展望台があります。地元の人の足として使われているのでのんびりした雰囲気でした。


(2009年訪問)


景色は乗った後に(表紙)イタリアもくじ>このページ

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