ミラノのインターアーバン・デージオ線


 ATM(ミラノ市交通局)が運行するインターアーバンのデージオ(Desio)線に乗りに行ってみました。


 デージオ線のミラノ側の起点はニグアルダ(Niguarda-Parco nord)にあります。ニグアルダはインターアーバンと市電の接続点で、芝生に覆われた軌道がキレイに整備されているものの店などは見あたらないただ乗り換えるだけという感じの電停でした。インターアーバンと市電のレールはつながっているものの車止めが設けられ直通はしていません。発車を待つのは同じミラノのインターアーバンのリンビアーテ線でも活躍している丸っこいスタイルの500形です。


 運転台は密閉感のある割と現代的な雰囲気でした。ちっこい電車の外観からもっと簡素な運転台かと思っていたのでちょっとびっくりです。椅子に座布団というのは日本の電車でもよく見かける(最近は減りましたが)光景でちょっと面白い気がしました。運転は座業ですからどこであってもこうした対策が重要なのでしょう。客室にはプラのコチコチシートが1+2列で並んでいました。


 発車すると単線なので行き違いを挟みつつ露天の市場や畑を抜けミラノ郊外の街デージオへと向かいます。


 デージオの市街地に入るとなかなかキレイな街並みが続いていました。街中は狭い歩道の脇を通るのでちょっとスリルがあります。


 デージオの終点は車庫前でした。ATMの文字がさりげなくイタリアの国旗と同じ色にしてあってオシャレです。

 着いてしまうと車庫以外は住宅くらいしかないような場所なのでそのまま折り返しました。乗った印象をリンビアーテ線と比べてみると、車両面は旧型車の走るリンビアーテ線の方が面白く沿線の車窓はこのデージオ線の方が変化があるかも、という感じです。


※デージオ線は大規模な改良工事のため2011年9月末をもって運行が休止されました。


景色は乗った後に(表紙)イタリアもくじ>このページ

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