ミラノ リンビアーテ線【2009年】


 ATM(ミラノ市交通局)は郊外に向かう小さな電車の路線(インターアーバン)を2路線運行しています。そのうちアッフォリ(Affori)と郊外リンビアーテ(Limbiate)を結ぶ路線で1928年製の古い車両が運行されているというので乗りに行って来ました。


 さてその古い車両が走るのは車庫→アッフォリ→車庫間のみ、それも朝の一往復(休校日は一般車使用)だけです。普段使われている主力車両は3両固定編成ですが、輸送力の必要な通学時間帯に限りトレーラー4両をぶら下げた5連を組めるこの古い車両を使うというわけ。

 ではまずアッフォリに到着した姿からご覧ください。

 アッフォリに着いて折り返す列車はトレーラーが制御車ではないので機回しが必要です。よって一般列車は運転士+車掌のツーマンですが、この列車はさらに連結・解放作業の係員も同乗しているという豪華列車でした。か細いバッファーとネジ式連結器がカワイイ車両によく似合っています。

 ちなみに機回し作業中は私の他にもあわただしく写真撮影1人に映像撮影と2人の撮影派がいてこの列車が鉄ちゃんに注目されている様子がうかがえました。こっちも向こうも見物と撮影に大忙しですが、向こうは乗り鉄ではないと見え撮影もそこそこに大慌てで次の撮影ポイントへと移動して行きました。平日の朝1往復だけとなれば追いかけるのも大変です。


 連結が終わったら乗り鉄です。側面を見れば飾り窓はもちろんステップのカーブや塗装もシャレていてさすがファッションの街ミラノの電車だと感心するばかり、などととりあえずヨイショしたくなるいいスタイルです。

 側面の扉はデッキになっている中央の1箇所のみで手動、車掌さんが開け閉めしていました。小さな電車を真ん中のデッキで区切っているため前後の客室は小さめです。窓の曲線美に木のベンチ、白熱灯と車内の雰囲気がたまりません。

 車掌さんが笛を吹いて折り返しの発車。ミラノ側のアッフォリから郊外側の車庫に向かう下り列車はラッシュと逆方向なので空いていて落ち着いた乗り鉄が楽しめます。

 運転士さんは狭い運転室で立ったままで運転します。船の舵のような面白いマスコンは力行・惰行と腰を入れて上下にガラガラ回す動作が続くのでやや疲れそう。なんでこんな形なのかな。ブレーキは貫通扉を挟んで右側にあり両手を左右に開く姿勢になるので体全体を使って運転するイメージです。


 挨拶してかぶりつかせてもらいます。沿線は住宅に麦畑とのんびりしたもので、道路端を走るところは多いもののほぼ専用軌道です。窓から入る釣り掛け音と警笛の混じった風は何とも心地よいもの。


 25分程の乗り鉄を楽しんだら車庫のあるヴァレード(Varedo)に到着。旧型車の運行はここまでで残念ながら車両交換と相なります。旧型車は車庫に入り、乗客はぞろぞろと前に停まって待っていた電車に乗り換え。

 乗り換えた列車でとりあえず末端の終点リンビアーテ(Limbiate Ospedale・右の画像)まで行き、特に何も無いような終点だったのでそのまま折り返しました。とあっさり言ってしまうとつまらなそうですが単線で交換もあり雰囲気はなかなか悪くありません。

★Special Thanks.Nakao's Photo Room中尾様 この路線をはじめ素敵な路線の素晴らしい写真を公開されています。


【後記】というステキな旧型車が走っていたのですが、2011年に再訪したところ残念ながらこの運用はなくなっていました。

2011年の様子はこちらをご覧下さい→リンビアーテ線【2011年】


景色は乗った後に(遠距離館)イタリアもくじ>このページ

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