トリノ近郊のローカル線


 トリノ付近の路線図を見てトリノ交通局(GTT)が運営する郊外線が気になりました。北方のCeresまでとPontまでの2路線がトリノを通って直通運転しています。このうち末端に非電化区間のある側の末端、Pontまで乗ってみることにしました。


 2路線のターミナルとなるトリノ市内のポルタ・スーザ駅(Porta Susa)からまず部分低床の近郊電車に乗り、どうということもない郊外の車窓を見つつ電化区間の終わりRivarolo駅まで行きます。

 Rivaroloから終点のPontまでは非電化で鉄道の本数は電車区間にくらべぐっと少なくなりますが、その代わり併走するバスにも選択乗車できる仕組みになっています。そういえば廃止される前の京福永平寺線も似たようなシステムだったのを思い出したりも。

 画像はRivarolo駅のホームに停まる部分低床車とバス乗り場。今回は往路はPont行きのバスを利用、復路は鉄道利用という順番で乗りました。Rivarolo駅は非常にキレイでバスと鉄道はホーム直結、また改札口というものがないので乗り換えは非常にスムーズでした。


 バスには意外にお客が乗っていてマニア席確保には失敗しましたが、車窓は鉄道が非電化になる区間だけあってだいぶ田舎っぽくなり、時に旧道に逸れながら走るという典型的なローカルバスの風情でなかなかいい乗りバスができました。途中踏切を渡る際には気動車の停まる側線も見えます。そんなわけで飽きるヒマなくPont駅前に着きました。この駅にもバスの溜まりがあり、さらに奥まで行くバス路線が伸びています。


 Pont駅の留置線にはもう使っていないであろう塗装が褪せた車両が並んでいて、その中でイモムシみたいなえらく怪しげな車両が目立っていました。ガラスは割れすごい落書きですが何やらくいわくありげで貫禄があります。あなたはどなた?と思わず敬語になってしまうところ。こんな車両に乗りたかったものです…。


 さて駅前には何もないので駅の中のバールでパニーノを食べて昼食とし、今度はRivaroloまで鉄道で下ります。PontとRivaroloを結ぶ車両はかつてイタリア中で大量投入されたというAln668形気動車。旅行前に写真で見たときは両運転台で大量投入という話にキハ20辺りを思い浮かべていましたが、乗ってみるとなかなかパワフル。弱弱しくどこか情けないために愛おしさの沸くキハ20系列とはかなり印象が違いますが、カワイイスタイルと頼もしさの組み合わせにホレました。

 ここのAln668は冷房がつき内装も念入りに更新され車内外ともピカピカでまるで新車のようです。これに乗ってRivaroloまで往路のバスとは違うゆったりした車窓を楽しみました。


 Rivarolo駅に戻ってきました。頭端式ホームでトリノに向かう電車を見るとアルストムの標準型新車「ミヌエット」が幅をきかせているのが見え、これに乗ってトリノの街に戻りました。私の好みからはちょっと…という車両ではあります。

 運転室は閉鎖的なコックピットと言いたくなる雰囲気ですが、乗務員室扉は車掌さんのみならず何の用だかしょっちゅう乗客の出入りしておしゃべりに花が咲き、それこそ私のような怪しい外人も入ったりずいぶんと開放的。これは意外でうれしい点でした。(2009年訪問)


景色は乗った後に(遠距離館)イタリアもくじ>このページ

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