サルデーニャの狭軌線(1)サッサリ〜アルゲーロ


 サルデーニャ島には1435mm標準軌のほかに950mm狭軌の鉄道が北部のサッサリ(Sassari)、中部のマコメール(Macomer)・南部のカリアリ(Cagliari)を拠点に定期運行されています。これにそれぞれ乗ってみることにしました。

 サッサリ駅前はステキな駅舎を背景にやはり950mm狭軌の低床路面電車が芝生軌道を走っていてなかなかイイ雰囲気です。駅に入ると駅本屋に面した1番線が標準軌・狭軌共用の3線軌条なのがまず目につきますが標準軌のみのレールは錆びていてあまり使われていないようでした。この1番線に狭軌のみ2線の頭端式相対式ホームがくっつき、1番線に向かい合う標準軌用の島式ホームを見ると切り欠きの行き止まりホームがくっついた1面3線、という具合になかなか複雑な構内です。


 この駅から発着する定期の狭軌路線はアルゲーロ(Alghero)とソルソ(Sorso)に向かうものがあります。駅本屋を背にして1番線に向かうと右がソルソ方と車庫、左がアルゲーロ方なので出庫してアルゲーロに向かう列車は必然的に1番線を使うことになり、頭端式ホームはソルソ方面の列車用です。アルゲーロ行きに乗ろうと1番線で待っていたら丸っこいかわいらしい気動車が単行でやってきました。1958年製ともうかなりのベテランです。ボックスシートが並ぶ客室はなかなかキレイに整備されていて、狭い運転台をのぞくと標準軌の気動車Aln668に似ていました。


 ヨーロッパの他国でも見かける丸い出発合図で動き出します。サッサリ駅を出てしばらくはカリアリに向かう標準軌とぴったりくっついてではなくやや離れ少々高いところを並走するのでその様子が見え隠れしました。またこの標準軌と離れたあとさらに標準軌ではなく狭軌の軌道(右の画像)が並走するのが見えましたがこれは現在走っている軌道に付け替える前の旧線のようです。


 徐々に周りが平たくなり緑に混じるサボテンが車窓のアクセントという感じに見えます。広々としたなかを快走し徐々に町になってサッサリから30分少々で終点のアルゲーロに到着。バスの車庫が隣接する広い構内は錆びたレールやターンテーブルも見えそれなりに広いのですが現在使われているのはホーム部分のみでややがらんとした感じです。この駅前で市内バスに乗り1〜2km離れたアルゲーロの旧市街を見物に行きました。


 旧市街の見物を終えて戻るとサッサリ行きは角ばった気動車でした。同様の車両はイタリア本土の950mm狭軌アップロ・ルカーネ鉄道にも走っています。往路にはなかった途中駅での交換を眺めていると手旗が使われていました。


 サッサリ駅の手前で堂々たる標準軌の並びを見ると狭軌はなんだかか細く、それが駅本屋前の1番線を乗っ取っているのは面白く感じられます。狭軌のみの頭端式ホーム付近まで進んで停まるとちょうどソルソ行が発車するところでこうなると狭軌の存在感が強く、別に狭軌の身内(?)でもないくせになんだかほっとしてしまいました。


景色は乗った後に(遠距離館)イタリアもくじ>このページ

inserted by FC2 system