サルデーニャの狭軌線(2)サッサリ〜ソルソ


 サルデーニャ北部の街サッサリ(Sassari)からソルソ(Sorso)までの狭軌線に乗ってみることにしました。早朝に客車列車が走るというのでサッサリ駅で待っていると古びた客車を連ねたソルソ行きがソルソ方の車庫から推進運転で狭軌用の頭端式ホームにそろそろと入って来ます。


 客車の銘板を見ると1930年とありました。乗り込むと客室は前後2室に分かれていてボックスシートが並んでいます。乗客は私のみで発車するとまだ暗く夜汽車という感じで、リベットの頭が浮いた側面と路面電車の新しい低床連接車が一緒に見えるといったいいつの時代のどこに連れていかれるのやらと何とも妙な気分になりました。


 なかなかムードの盛り上がる列車ではあるもののサッサリからソルソまでは10km弱と短くわずか15分くらいであっさり着いてしまいます。結局途中乗降はなく終始貸切状態でした。相対式ホーム2面2線の駅本屋側に到着するとすぐに機回しが行なわれるのでしばし見物。ディーゼル機関車の銘板には1958年とあり客車よりはだいぶ新しいものの年齢差よりも連れ添って(?)からの年月の方がずっと長いことになります。


 ほどなく3連の気動車列車もやって来て機回しの済んだ列車の隣にほどなく並びました。気動車列車の編成は両運転台の気動車2両に動力のない片運転台の付随車が1両ソルソ方にくっついたもので、付随車の運転台がない車端部はシャッターがついた荷物室になっています。後から来たこの気動車列車が客車列車より先に発車するので徐々に集まって来る通学の生徒が乗り込んでいくのですが、気づけば荷物室まで乗客でいっぱいになりました。この朝の通学ラッシュに備え客車列車を仕立てたり気動車を3連と長くするというわけです。私もこの気動車列車に乗り込んでサッサリに戻りました。ギュウギュウではないものの座席が全て埋まり通路に人が立つと狭軌の小さ目の車体だけに人が通りづらくなりますがそんな車内でもちゃんと検札が回って来ます。


 サッサリの頭端式ホームに到着し降りた生徒の波が落ち着くとさらに客車列車も到着するので第二波という感じです。客車列車は機回しの都合からポイントの手前で停車するため乗客はその分余計にホームを歩かねばなりません。ちょうどお隣に路面電車もやって来ていったんにぎやかな雰囲気になりますが、第二波が過ぎ気動車がまたソルソへと出発するとあっという間に静かになります。隣が空いたら客車列車の機回しが行なわれ車庫に回送されていくのを見送ったら所要15分程度の路線を往復しただけなのになんだかずいぶんと大物の路線に乗ったような気がしてしまいました。


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