エミリア・ロマーニャ鉄道の電車


 他項で取り上げた枝線のコディゴーロ(Codigoro)〜フェッラーラ(Ferrara)間を運営するエミリア・ロマーニャ鉄道は広い路線網を展開し、非電化区間と電化区間の両方を運営しています。このうち電車好きの私として気になるモデナ(Modena)〜サッスオーロ(Sassuolo)間の電化区間に乗りに行きました。


 ボローニャでトレニタリアの鈍行に乗ってモデナ駅で降り、駅本屋から遠い端のホームに行くと黄色くて派手な塗色、どことなく日本の私鉄っぽい顔の電車がいました。Ale228という形式で(元ベルギーAM54)製造初年1954年といいますからなかなか古い電車です。

 車内にはデッキと重厚なボックスシートが並んでいたので急行形電車に乗るような気分になってきます。そう考えると今度は(日本の)国鉄153系辺りに似てる気もしてきました。終点まで乗っても35分の路線ですからなかなかゼイタクなアコモ。窓は上半分が下降するタイプなので立って身を乗り出します。発車すると少し加速するとすぐノッチを切って惰行、ゴトゴトとポイントを渡るジョイント音がなくなると構内の制限解除でまたノッチが入り釣り掛け音が加速していく、こんな当たり前の走りがたまりまらなくうれしく感じます。


 渋い釣り掛け電車がゴロゴロ走る単線ですが施設はかなりキレイに整備されています。地下にもぐるとこのように片面1線ながら地下駅もあったのでびっくりしました。地下から外に出て行き違い待ちに来た電車はAle054という形式(タネ車はベルギーのAM54)。渋い顔つきながらキレイに更新されている様子で、この電車も釣り掛け音を響かせて去って行きました。


 右は途中で見かけた古典電車の廃車体。これはさすがに現役の姿は見ませんでした。

 沿線はこれと言ってスゴい景色もなくほどほどに都市化されほどほどに田舎といった平凡な感じなので日本の地方都市からなんとなく出ている地方私鉄のような雰囲気です。そのうちなんとなく終点のサッスオーロに到着。地味ですがこういうどうということもない路線に古い電車が走る様子というのは何ともうれしいもので私は非常に気に入りました。


  さてサッスオーロにはこの電車の他もう1路線、レッジオエミリア(Reggio Emilia)とを結ぶ非電化路線が来ています。両者の駅はつながっていませんが、互いに見えているほどの距離で歩いて2、3分というところなので徒歩で簡単に乗り換えられます。こちらは正面一枚窓の気動車Aln70。やはりどうということもない沿線でトレニタリア本線筋のレッジオエミリアに抜けました。

 釣り掛け電車・気動車と枝線同士の乗り継ぎができ、2つのサッスオーロ駅の配置も面白く、本線筋からの寄り道もしやすい、と非常に都合良くできているので日本の国内で地方私鉄に乗るのが好きという方にオススメです。(2009年訪問)


景色は乗った後に(遠距離館)イタリアもくじ>このページ

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