メッシーナ海峡の鉄道連絡船(前編) イタリア本土〜シチリア島間の航送


 イタリア本土とシチリア島をへだてるメッシーナ海峡には鉄道連絡船が運行されています。ここの連絡船は客車の航送を行っていて、本土とシチリア島間の直通列車は乗客を乗せたままこの連絡船に積みこまれるので乗客は列車に乗ったまま乗り換えることなしに行き来できます。


 これからご紹介する列車はローマ始発シチリア島のシラクサ(シラクーザ/Siracusa)・パレルモ(Palermo)行きIC(InterCity)。前4両がパレルモ行き・後4両がシラクサ行きという編成です。

 まずVilla San Giovanni駅に到着したときの画像から始めます。ここは地図で見るイタリアをブーツとしたときちょうどつま先にある駅で、ここでシチリア島を蹴っ飛ばそうという感じに見えます。メッシーナ海峡に面したこの駅が鉄道連絡船の本土側の港で、ホームからも連絡船が見えました。


 さて私の指定席は最後尾の車両(パレルモ行き)だったので、ホームを出て船に乗り込むまでを最後尾から見物したときの画像を貼ります。ホームでしばらく停車した後、一旦前方(Reggio di Calabria方)に進んでやや下って本線から分かれます。その後進路が逆になり推進運転で桟橋の前に広がるヤードを多くのポイントを渡りながら進んでいくと大きく口を開けた船体が見えてきました。


 いよいよ船に乗り込みます。船体手前にある可動橋に設置されたポイントは普通の2方に分けるポイントと3方に分ける三枝分岐の両方に対応できるようでトングレールが重なる複雑な形状をしていました。今回の船内はこの可動橋のポイントで2方に分かれたあと船内のポイントでさらに左右対称に2つづつ分かれ計4線が車両甲板に収まるという線形です。

 なおこの船内のポイントを越えて車両甲板の端までの長さに収まるのは客車4両程度でした。この列車は本土側を8両で走りシチリア島内では各行先ごとそれぞれ4両ずつに分かれて走る列車ですが、ひょっとすると連絡船のサイズにあわせて編成が組まれている面もあるのかもしれません。


 ソロソロと車両甲板を進み行き止まりまで来るとバッファーと連結器が据え付けられていました。職員さんがこの連結器を車両に引っ掛けて編成を固定します。

 客車が電源を船からとれるようケーブルがつながれ、扉の下にはホーム代わりの踏み台が置かれます。せっかく車両ごと船に載せて直通するのですからもちろん乗客は航行中ずっと客車内にいて構わないのですが、降りて過ごすことも出来ます。


 残りのシラクサ行き4両も積まれたら出航です。車両航送をするには線路をキチンと合わせる必要があるためかいかにも船体ががっちりと固定されそうな船の形状をした桟橋が印象的でした。桟橋を離れながら徐々に車両甲板の扉が閉まり船は港からメッシーナ海峡に出て行きます。


 対岸のメッシーナ中央駅(Messina Centrale)までは7km・40分程度ですが、暗い車両甲板の狭い客車に閉じこもっているのは退屈だからか思ったより降りる人が多い印象です。バールも結構繁盛していました。

 という具合に無事出発したところで前編の区切りとし、メッシーナ中央駅到着の様子は後編とします。

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