リガのレトロトラム


 ラトビアの首都リガには路面電車が走っています。車両はタトラにシュコダとチェコ勢の静かな車両が揃えられているのでそれほどは「乗り」に気合が入らなかったりもしますが、ありがたいことにレトロトラムが春〜秋の週末に運行されるというのでこれに乗りに行くことにしました。

 レトロトラムには一般車の系統とは異なる系統が設定され、その都心に近い側の末端は7系統と折り返し用ループを共有するAusekla iela電停(右の画像)です。


 一般用とレトロトラム専用の2本の標柱が立つ雰囲気のいいループを見ているとやがて単車がやって来ました。


 運行はワンマン、運賃は一般の市内交通とは別立てで一日乗車券等は使えず一乗車ごとに運転士さんに現金で支払うことになります。(乗車券はレシート状のもの。運賃は一般系統の0.7ラッツなのに対しレトロトラムは1ラッツ。)走り出すと力行のみならず停車ギリギリまで電制を使うのでイイ釣り掛け音が聞けました。降車したいときは客室内からベルの紐を引っ張るお約束の方式なので必要なくても無闇に引っ張りたくなってしまいます。


 客室内はご覧の通り優雅なもの。歴史解説をするモニターがついていて現代的な空気も同居しています。


 後方は運転台のないデッキになっていたのでハコ乗りが好きな私はここを占領。

 一般系統とは違うイレギュラーな分岐をするポイントに差し掛かると運転士さんはその前後で降りてはポールとポイントを手動で扱わねばならず忙しくなります。また一般系統の運転士さんは私服で勤務していますから制服を着るという点でも仕事が多いと言えそう。

 


 リガ駅の近くで数人の乗客を拾い、その後11系統の経路を郊外に向けて走ります。全区間の所要時間は43分と結構乗りでがあるものの郊外に出ると専用軌道が多く結構飛ばすのでハコ乗りを楽しんでいるとあっという間に終点Ezermalas iela電停に到着。動物園もある広い公園に隣接しているので乗客は降りたらレトロトラムの写真撮ってそこに向かう、という動きをしていました。


 さてここでももちろんループでの折り返しですが、レトロトラムは到着後折り返しの発車まで30分近くあるので頻発する11系統の邪魔にならないよう行き止まりの引込み線に入ります。ここで数本やり過ごし、さてループに戻るとき片運転台だけど逆走はどうするのかな、と見ていたらポールを回さず逆ポールで慎重にバックしていました。

 ループに戻ってもまだタトラ(見たところ11系統はT3のみ。)が前に詰まっているので、ループ脇にある独立したレールと台車の上に置かれた怪しい機器室(?)やT3を見物します。考えてみればT3もそれなりに古くなっているわけですが新しい乗車券発行機や放送機器がつきピカピカに整備されていますから当分は使われそうです。

 というわけでウロウロと見物していたらやがてレトロトラムがタトラの先頭に立ちます。その「絵」がもう一度乗りたくなってしまう雰囲気なのでまた乗り込んでリガの街中に戻りました。基本的に「乗る」とき往復同じというのは好まないのでバスで帰ろうかと思っていた私の負け。すっ飛ばすレトロトラムの走りをたっぷり楽しめ大変満足しました。


景色は乗った後に(遠距離館)ラトビアもくじ>このページ

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