ブエノスアイレスのLRT・軽電車


 ブエノスアイレスを走る小さめの電車を3つまとめて見ていきます。


★P線(Premetro)(E2線とも)

 P線は地下鉄E線の末端Plaza de Los Virreyes駅(下の画像)から出ているLRTです。E線の利用客は中間改札で乗継乗車券を渡されタダで乗り継げます。

 車両は高床でちょっと前のLRVという感じです。車内には途中駅乗車客のための券売機があります。銘板を見たらシーメンスでした。車窓は住宅地が主でさして変化はなく、専用軌道と併用軌道が入り混じる路線をごく静かな走行音で走っていきます。

 ベルグラーノ南線(LBS:Linea Belgrano Sur)に乗り換えるため15分ほど乗ってPresidente Illa駅で降りました。ベルグラーノ南線は非電化複線で結構頻繁に客車列車が走っています。この路線のターミナル駅はその名もズバリ「ブエノスアイレス駅」ですが、この後行ってみるとずいぶんと中途半端なところでした。


★Celeris

 港湾地区プエルトマデーロ(Puerto Madero)のCordobaとIndependenciaの間わずか2kmほどを行き来しているLRTです。北端のCordoba停留所はウルグアイに向かう船Buquebus乗り場のすぐ近くにあるのでそのついでに乗りましたが、港湾地区だけを行き来するこの路線と船を乗り継ぐ人はあまりいないようでした。

 いわゆる最近の超低床・連接LRTですが運転室がガラス張りで開放的なのがうれしいところです。短い路線で停留所に券売機はあるのですが車掌さんが乗っていて車内でも乗車券を販売していました。延伸の予定があるようなので今後大化けするでしょうか。


★Tren De La Costa

 Tren De La Costaはブエノスアイレスの住宅地マイプ(Maipu)駅から駅前に遊園地のあるデルタ(Delta)駅まで走る観光路線です。マイプ駅はミトレ(Mitre)線のBartolome Mitre駅に隣接し、デルタ駅はブエノスアイレス近郊の町ティグレ(Tigre)にあります。デルタ駅からミトレ線のティグレ駅までは徒歩20分程度でした。

 観光路線と言っても車両の雰囲気は普通の通勤電車です。Maipuに留置されていた電車は気の毒なくらいの落書きでびっくりしました。

 車両はちょっと前のという感じの連接車です。ホームは高床ながら車内の床とに段差があり駅には車椅子用スロープが用意されていました。

 固定窓の静かな通勤電車タイプで「乗り」自体はあまり盛り上がらなかったのですが、この路線は古い路線をリニューアルしたものでラプラタ川の近くを走り趣のある古い駅舎も一部観光用に残っていたりと沿線は気持ちよく、途中下車しながら駅舎や観光地を見物しつつという乗り方は悪くないものがありそうです。


(2010年訪問)


景色は乗った後に(表紙)アルゼンチンもくじ>このページ

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