三線軌条の狭軌列車


 ポーランドの軽便鉄道の実用的な定期旅客列車は2012年にPleszew Miasto〜Pleszew Waskの運行停止でいったんなくなりましたが2015年に同区間の運行が再開されたので乗りに行くことにしました。


 標準軌の列車に乗って着いたPleszew駅はそれなりに立派な有人駅の割に駅前は静かなところで商店などが見当たりません。この駅の正面にのびる通りのすぐ先に踏切が見えたらその脇がPleszew Wask駅です。Waskとは狭軌のことなので狭軌駅ということになりますがPleszew Miasto行の気動車が載る狭軌の750mm軌間だけでなく1435mm軌間の標準軌も構内を通っていました。


 ここで使われているのは1986年製のルーマニア製気動車です。まずサボを見ると本来のサボ受けを使わず車体に直接固定されていました。Pleszew Waskの下に小さく書かれたKowalewはこの駅付近の地名でPleszew MiastoのMiastoは街中のことを指します。つまり(Kowalewにある)Pleszew駅とPleszewの街中を結んでいる路線というわけです。ホームには特に列車の行先などを示す案内は見当たらなかったのですが小さな時刻表が柱に打ち付けてありました。


 乗り込むと中扉付近がデッキになっているため客室は前後に分かれどちらもに木のベンチが2+1列で並んでいます。ワンマン運行で運賃は運転士さんが発車前に車内を回り乗車券と引き換えに集めていました。


 発車し駅を出ると狭軌750mm軌間と標準軌1435mm軌間の三線軌条になります。三線軌条のポイントはいい味を出しますね。そういえばこの列車が走る約3kmの区間は全線が三線軌条の単線なのではたして単純に軽便鉄道とかナローゲージと言っていいのかと疑問も湧いたりもしますがそこはあまり深く考えないことにします。


 車窓は地味に人家や草っ原が見えるくらいですがかなり揺れる力走で予想以上に楽しめました。短区間ながら途中に2つ小さな駅というか停留所というか、があるものの降りる乗客や列車を待っている人がいないと通過します。途中の踏切には警報機や遮断機がなくクルマが結構遠慮なく直前に横断したりするので列車の方が徐行でゆっくりと通っていました。


 10分ほどとあっという間に終点のPleszew Miastoに到着します。この駅の駅本屋側のくっついたホームは三線軌条なので見ていると車両とレールがズレているようなヘンな気分になりました。駅に入る手前は広々としていて標準軌のディーゼル機関車やバスの溜まり場になっています。


 駅舎の終端側には狭軌の蒸気機関車が置かれていてなかなかの迫力でした。その先は標準軌の軌道のみが駅構外へと続き狭軌は駅構内までで終わっています。


 というわけで乗ったのはごく短い距離ながらなかなかの面白さがありました。


景色は乗った後に(遠距離館)ポーランドもくじ>このページ

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