ポルトの路面電車(2006年)


 ポルトガル第二の都市ポルトの路面電車は2種類あります。

 一つは「メトロ」と呼ばれる低床車の新しい路線群、もう一つは観光・保存用に古い車両を走らせている路線群です。

 

 まずはCPのサン・ベント駅にほど近いドン・ルイス1世橋見物を兼ねて新しいメトロから。車道だった橋の上段から自動車を締め出し電車と歩行者共用にしたそうで、言わば橋のトランジットモール化という感じ。この橋の上や橋のたもとからの景観は非常に美しくここを歩行者に開放したことはとても素晴らしいことだと思います。

 

 さて景観は文句ないのですが車両は新しいので早めに切り上げ目当ての古い電車に乗りに行きます。(乗後景と名乗っているくらいで普段ならまず古い電車乗りが先に決まっているのですが、この旅行のときは同行者がいたので景色が先でした。)

 

 この写真は上の写真より下流をドウロ川沿いに走る1系統と、街中のCarmoから来る18系統が接続するMassarelos停留所。付近は芝生軌道、芝の青さと茶色い電車がキレイなコントラストになっています。

 

 電停前には車庫とくっついた交通博物館があるので寄って見物してきました。こうした博物館を見に行くとよくことですが路線網が縮小されるという没落の歴史を見るときやや複雑な心境になります。とは言え古い電車や魚運搬専用車両などを見るのはうれしく、展示室の一角にはカフェコーナーもあってゆっくりできました。

 

 なおこの博物館の入館券でこの路面電車にも乗れるとのことでした。市内交通の一つでありつつ同時に博物館の動く展示物といった扱いもされているのは面白いところです。

 

 上の画像右の車両・下の画像の車両の車内。リスボンやシントラも同様でしたが古い車両は転換クロスなので名鉄の600V区間を思い出します。

 

 ワンマンなので降りるときは乗客が昔式にぶら下がっている紐を引っ張り「チン!」と合図を送ります。バスの降車ボタンを押したがるガキというのはよくいるものですが、私もそうなのでこの紐を見たら意味もなく引っ張ってみたくなって困りました。

 

 Massarelosから18系統に乗るとぐんぐん坂道を登るのでよく唸る釣り掛け音が聞けます。写真は登りきった終点のCarmo。

 

 なお訪問時工事中だった22系統がその後開業し古い電車がこのCarmoからサン・ベント駅前を通り街の中心を走るようになっています。(22系統に乗ったときの話はこちら)

 ポルトのような規模の大きい街の中心にこのような古い電車が復活するとは夢のような話で、現代的なLRT「メトロ」の整備を進めつつこのような潤いも忘れないポルトの交通政策に感心するばかりです。


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