ルーマニア最古の現役客車(後編)  各駅の様子


 後編ではオラヴィツァからアニーナに向かって順番に各駅の様子を紹介します。(なお画像は往・復路両方で撮影したものを混ぜて使っているため時系列はごっちゃになっています。またオラヴィツァ駅の画像はこちらにあります。)


★小駅

 オラヴィツァを出発して一つ目は朽ちた建物が残るBradisoru de Jos(左下)、二つ目はこれ駅なの?というようなただの線路端にあるDobrei駅(右)です。こうした降りてどこに行くんだろうというような小駅でもわずかながら乗降客が見られました。


★長い交換駅

 三つ目、オラヴィツァから16kmにしてすでに1時間弱が経過すると交換駅のLisava。ここがアニーナまでのほぼ中間にあたります。上下線はS字カーブを描いているため両端のポイント間は見通しがきかず山間部の狭い場所を切り開き設置された様子がうかがわれます。ゆっくり交換線を通過しながら石炭貨物の長大編成が行き来した時代を想像してみました。

 現在は通常の旅客ダイヤの場合途中駅の交換はありませんがアニーナ側にある駅舎に駅員が配置されると共に長い交換線が終わる離れたオラヴィツァ側のポイント前にも小屋があり職員が詰めていました。時々はまだ貨物列車等があるのかも知れません。


 四つ目は地味な小駅のCiudanovita駅。ここも周囲に人家は見えないのに降りる客がいました。険しい地形の合間には高原的とでも言ったらいいのか穏やかな風景も見えほっとします。


★スイッチバック駅

 五つ目のトンネルのすぐ隣にあるスイッチバック駅が最後の途中駅Girliste駅。蒸気機関車や重量のある貨物が多い頃に使われたのかも知れませんが、現在旅客列車はスイッチバックをして駅に入らず駅の脇を抜ける本線上に停車し客扱いをしてしまいます。


★炭鉱の名残

 終点のアニーナ駅に近づくと朽ちつつある積炭場の跡を通ります。設備の真下を抜けるので少々怖い雰囲気。一見廃線のような光景の中細いレールの光が頼もしく見え映画のワンシーンのよう。


 オラヴィツァからずっとひと気のないところを走って来ると小さなアニーナの市街地が大都会のように見えてしまいます。自転車で遊ぶ元気な子供たちは列車を見るや大喜びで追いかけて来てしばらくの間なんとか追いついていました。列車はその程度の速さだということがわかります。踏切番さんがいる踏切を抜ければもうすぐにアニーナ駅。


★アニーナ駅

 オラヴィツァから33km2時間の山登りを終え広い緑の側線が広がるアニーナ駅に到着。機関車はすぐに機回しをして折り返す準備を整えます。20分後に発車する折り返し列車の乗客は数えるほどですからとんぼ返りするマニアの私や乗客が連れていた犬くんも貴重なお客ということになるのかな。とんぼ返りで往復4時間も乗るわけですが、遅いということは距離は短いわけで一般路線の鈍行の低い賃率だとなんだか申し訳なくなってしまいます。


 駅前に出ると店などは見当たらず向かいの家が飼っているニワトリやアヒルがウロウロしていてホームにまで乱入してくるのどかさでした。

 以上一通り各駅を紹介してみました。乗る前はさすがに飽きるかと思った往復4時間はいい方向に裏切られ楽しく過ごせたのでオススメしたい路線ですが、とんぼ返りの場合アニーナ駅前では何も調達できそうにないのでおやつと飲み物は忘れずに。

 なおオラヴィツァ入りするために乗った列車や宿についてはこちら(ルーマニア南西部のフランス気動車)の項をご覧下さい。


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