パラグアイ国境に向かう長距離列車(TEA EL GRAN CAPITAN前編)


★アルゼンチン最長「時間」列車

 訪問時アルゼンチンを走る1000kmを超える定期長距離列車はブエノスアイレスから北西のTucuman行きと北東のPosadas行きの2つがありました。距離は前者の方が長く、所要時間は後者の方が長いのでいわば両横綱といったところでしょうか。(案内上はパラグアイ国境の街Posadas行きとされていますが、列車が行くのは20km手前のGarupaまででPosadas〜Garupa間はバス連絡です。ブエノスアイレスのLacroze駅〜Garupa間は1080km。)私はどちらの列車も行き先が目的地の方向ではないので乗ってはいないのですが、後者のPosadas行きの発車の様子を「見物だけ」して来たのでここで少々紹介します。

 このPosadas(Garupa)行きは訪問時週2便体制をとっていました。(運行事業者はTEA)ブエノスアイレス火曜10:50発のServicio Normalと金曜22:05発のServicio Semi-directoの2種別があり、両方EL Gran Capitan号を名乗っています。

 前者のServicio Normalは停車駅の多い種別で終着のGarupa到着は翌日16:31と29時間41分を要し、後者のServicio Semi-directoは所要26時間3分。ということはアルゼンチンの定期列車で最も長い時間走り続ける列車はおそらく前者のこれのはず、ということで火曜の様子を見に行くことにしました。


★Lacroze駅

 ではこの列車のターミナルFederico Lacroze駅に向かうことにします。この駅は京成赤電みたいな色のウルキサ線近郊電車のターミナルでもあり、駅に入ると第三軌条の並んだ線路とホームがずらりと並んでいて日本の大手私鉄とやや似た雰囲気。駅に入ると右端にPosadas行き長距離列車が停まっていました。(切符売り場も右端にあります。)朝10時過ぎに着くと切符売り場もホームも大荷物の乗客でごった返していていかにもこれから長距離が発車するという感じがして乗りもしないくせににウキウキします。

 乗らない私は単なるお邪魔虫というわけですが、こっそり(といっても怪しい日本人がウロウロしていては目立ちまくりますけれど)見物させてもらうことにします。列車は座席車3等級からなり、機関車+貨車+電源車+Pullman×1+Primera×4+食堂車+Turista×5の14両編成でなかなか迫力がありました。


★車内の様子

 1等車にあたるPullmanの車内。日立製の冷房車です。銘板のTOKIO JAPONという綴りがいい感じ。洗面所はなんだか見覚えのある雰囲気でした。リクライニングシートが並ぶ室内もどことなく馴染みやすいような気がします。


 左下は冷房なしのリクライニングシートPrimera、右下は3+2の転換クロスシートが並ぶTurista。長時間寝台でなはく座席というのは厳しいにしてもなかなかキレイに整備されていて悪くない印象です。なおブエノスアイレスから南西に向かうバイアブランカ行き夜行列車もこことほぼ同様のクラス分けでした。


 こちらは食堂車。営業しているところを見られないのは残念ですがこざっぱりした車内で車窓を見ながら食事したらさぞ美味しいことでしょうね。

 長時間の運行ですから食堂車の食材もたっぷり積み込まれていました。見るとレトルト類ではなく肉や野菜が見えいかにも料理するぞというような雰囲気なので積み込みを見ていたら食べたくなって困ります。

 そんなこんなで列車は1時間近く遅れて出発しました。長い道中どうか気をつけて、行ってらっしゃーい。


 さて列車は見送りましたが話はまだ終わりではありません。実はここLacroze駅に来た第一の目的はこの長距離列車ではなく隣接するTEAの車庫にいる気動車を見るためでした。乗らない「見鉄」が続きますが後編でその気動車の画像を紹介しますのでお付き合いください。


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