160km/hの釣り掛け近郊電車


 ロンドンにはいくつもターミナル駅があり、長距離列車のみならず郊外列車もたくさん発着しています。その中には釣り掛けで最高速度が160km/hに達するものもあるというので乗ってみることにしました。


★リバプール・ストリート駅

 夜遅くなってしまいましたが、リバプール・ストリート(London Liverpool Street)駅にやってきました。この駅は金融で有名なシティ地区を控えた位置にあり、仕事が終わって帰宅という様子の人が足早にホームに向かう姿が目立ちます。

 ずらりと頭端式のホームが並び近郊電車がひっきりなしに発着している様子は日本だと私鉄のターミナル駅に近い感じがします。


★Class321

 今回乗るのはリバプール・ストリート駅をターミナルにしてロンドンの北東部に路線網を広げるNational Express East Angliaの運行する列車で、北東32km先のShenfield駅まで行ってみることにしました。

 行先をShenfieldにした理由はそこまでが複々線だからです。リバプール・ストリート〜Shenfield間の複々線区間では、近距離輸送を担う各駅停車はShenfieldまでで折り返し運転、Shenfieldから先に行く列車は途中通過駅がある快速運転、という具合に遠近分離がなされています。

 高速を味わうにはもちろん後者。Shenfieldをはじめその先にも分岐駅があり行先は多彩ですが、とりあえずShenfieldまではどれも通るので均すと平日で10分前後くらいの間隔になりさして待たされません。

 さてこの「快速」運用の主力車両はClass321(製造初年1988年)という電車です。あまり愛想のない顔つきですが、白を基調とした塗色はリバプール・ストリート駅によく似合っていてる気がしました。目が合ったので挨拶がてら運転士さんに「どのくらい出すの?」「100マイル(160km/h)だよ。」と確認して気分を高揚(?)させます。

 編成は1M3Tの4両単位で4、8、12連という具合に組まれていました。乗るのはもちろん電動車。車内は2+3の5列ボックスシートなのでやや窮屈ですが、通路を狭めても座席を多くとるということはそれほど混雑がひどくないということかな。

 というところで話がオチますがまさかの日本語にびっくり。この文面をイギリスで見るとはなあ…。それにしてもここで日本語が出てくるほど日本人の乗客が多いのでしょうか?


 というわけで発車。リバプール・ストリート駅から最初の一駅Stratfordまでは街中を流して走り、そこからは各駅停車を抜きながら夜の複々線をかっ飛ばします。さすが(釣り掛けにしては)新しめの車両だけあり揺れは少ないのですが、釣り掛け音がとてもよく響くのでうれしくなります。リバプール・ストリート駅から22分でひと気の少ないShenfieldに到着、側線に停まっていたなんだか怪しげなヤツを見たらとんぼ返りしました。

 日本では聞きにくくなった釣り掛け音もイギリスではまだまだ健在、それも高速運転で頻発ときているのですからうれしい限りです。(2011年訪問)


景色は乗った後に(遠距離館)イギリスもくじ>このページ

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